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よくある相続・家族信託Q&A (13) 贈与税は誰が払う?(財産をもらった人が未成年の場合)
【質問】
贈与税は、財産をもらった人が払う税金ですが、もらった人が未成年の場合は、親が代りに支払うのですか。
【答え】
通常、親が未成年の子どもの代りに、税務署に贈与税を納付します。
未成年の場合で、例えば祖父から0歳児に贈与するというような場合には、親権者が代りにもらいますよ、という贈与契約書を作って親が親権者として、法律行為である受贈(贈与を受ける)という行為をします。
このご質問は、2つの意味を含んでいると思います。
1つは、税金納付を親が子の代りにするのでしょうか?ということです。
もう1つは、贈与税の納税額、例えば9万円という金額は、親が負担して払ってあげておけばいいんでしょうか、ということの2点だと思います。
例えば、小学校1年生の子供が、おじいちゃんから200万円を貰ったとします。
贈与税は、200万-110万=90万円に対して税率1割かかってきますから、納税額は9万円となります。9万円納めるわけですが、納めるという行為は親が代りにしてもらったらいいです。
しかし、その9万円を、親のお金を出して払うということになれば、本来その小学生は200万円貰ったのではなくて、209万円を貰ったとして110万円引いて99万円の1割、9万9000円の贈与税を納めなければならないということになります。
ここは税務署が大好きなポイントです。
「贈与税の金額まで贈与されたんですね。」とこういう聞き方をされます。
贈与税を払ったかどうかということについては、普通は通帳を通して確認します。
小学生1年生の方は、通帳を作って200万円を入れている。その200万円が積みあがっていっている。贈与税の申告書を見たら200万円の贈与があったとしている。
そして9万円の贈与税が支払われているということであれば、200万円が積みあがってますから、これは贈与税まで贈与したいんだなというふうに税務署はピンときて、そのことを聞かれるわけです。
そこで、200万円が積みあがるのではなくて、200万円から9万円を引いた191万円が毎年預金通帳として積みあがってたら、税務署は、調査はしないということです。
贈与税は貰った人が払います。
貰った人は小学生なので、貰った人ではなくて親が払ったら、それは、小学生が親から9万円多く贈与を受けて払ったということになります。
厳密にいえば、9万円の贈与は、200万円の贈与を受けた翌年の贈与なんですけどね。 そこで、贈与税相当額まで贈与を受けていたか?というのは、税務署は重視してチェックをかけてくるポイントなんです。
2022.12.08 Q&A
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