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インボイス開始にあたり注意すべきこと

こんにちは。

今回は、インボイス開始にあたり注意すべき事項の解説をいたします。

 

消費税の計算においては、仕入税額控除をする(納付する消費税を少なくする)には、帳簿および請求書等の両方を保存する必要があります。

ただし、特例的な取扱いとして税込の支払金額が30,000円未満の場合には、帳簿のみの保存でよいこととされておりました。

 

しかし、インボイスが開始となる令和5年10月1日以降については、30,000円未満のものについても仕入税額控除をするためには、帳簿および請求書等の両方を保存することが要件とされております。

 

そのため、今までは30,000円未満で見逃されていたクレジットカードの支払いに係る領収書等についても漏れなく保存ことが必須となります。

ここでいうクレジットカードの領収書等とは、毎月クレジットカード会社から送られてくる利用明細ではなく、実際に利用したお店が発行した領収等となります。

もし、税務調査において、クレジット利用明細しか保存されていない場合は、領収書等の保存がないため、消費税において仕入税額控除の適用を受けられないものと考えられます。

 

ただし、以下のような場合は、例外的に帳簿等の保存のみで仕入税額控除の適用を受けることができます。

 

・3万円未満の公共交通機関の旅費

・領収書等を受取らなかったことについてやむを得ない理由がある場合

 (具体的には、自動販売機での購入や証明書等が相手方に回収される乗車券等です)

・中小事業者等(※)については、税込の取引金額が10,000円未満のものについて、インボイス開始後6年間限定で、帳簿のみの保存で仕入税額控除が可能

 

(※)中小事業者等とは、「基準期間における課税売上高(基本的には2年前の年間の課税売上高)が1億円以下の事業者」または

「特定期間(法人は前事業年度の開始以後6月の期間、個人は前年1~6月の期間)における課税売上高が5,000万円以下の事業者」をいいます。

 

中小事業者等に該当しない事業者は、法人のクレジットカードで決済した経費などについても全てにおいてインボイス番号の確認や書類の保存が必要となるので、今まで以上にレシートなどの領収書等の保存が漏れがないかに注意を払う必要があります。

 

また、中小事業者等の事業者についても、6年間限定の措置であることを考えると、領収等の保存を徹底していただく必要があることをお客様に説明をしていくことが重要に感じます。

金森

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