2026.01.13
会計・税務
【確定版】令和8年度税制改正:法人税・消費税の最速要点ガイド―新ルールへの「即応」が成長への分岐点
目次

昨年12月に公表された「令和8年度税制改正大綱」を受け、いよいよ新年度に向けた具体的なカウントダウンが始まりました。
今回の改正は、「インフレへの適応」と、国が支援すべき対象を絞り込む「支援の選別」がより鮮明になっています。
2026年度(令和8年度)からの新ルールを正確に把握し、今すぐ経営計画に反映させることが、予期せぬ増税リスクを回避し、優遇措置を最大限に活用するための鉄則です。
Ⅰ法人税:設備投資・賃上げ・研究開発の抜本見直し
1. 【法人税】インフレを反映した「40万円」への基準引き上げ
最も身近で影響が大きいのが、少額減価償却資産の特例の拡充です。
改正内容: 即時償却(一括経費化)の基準が、現行の30万円未満から40万円未満へ。
背景: ハイスペックPCや周辺機器の価格高騰に対応。
注意点: 年間の合計限度額は300万円で据え置きです。
「35万円の機材」が即座に経費にできるメリットは大きいですが、枠の使い切りには戦略的な判断が求められます。
2. 【法人税】「賃上げ促進税制」の大きな転換点
ここ数年の目玉だった「賃上げ促進税制」に、厳しいメスが入りました。
大企業:令和8年度をもって廃止。
中堅企業: 令和9年度をもって廃止となる見込み。
中小企業: 継続して支援。
「国が後押ししなくても賃上げができる企業には優遇を出さない」という、支援の選別が明確になりました。
中堅以上の規模の企業様にとっては、実質的なコスト増となるため、次年度以降の資金計画の見直しが必要です。
3.【法人税】研究開発税制の見直し
AI・量子・バイオ等の戦略分野を対象とした「戦略技術領域型」が新設されます。
中小企業者等には「3年間の繰越税額控除」が導入され、赤字時でも投資の恩恵を受けられる仕組みが整います。
4.【法人税】特定生産性向上設備等投資促進税制の創設
全業種対象。高付加価値設備の取得で特別償却や税額控除を認める新制度です。
適用は法律施行後となるため、フライングで設備を取得して対象外にならないよう、投資時期には注意が必要です。
5.【法人税】オープンイノベーション促進税制(M&A型)の拡充
当初の出資が50%以下でも、3年以内に子会社化する計画があれば税額控除が適用可能になります。
リスクを抑えて相手企業を見極めながら進める「段階的M&A」を強力に後押しします。
Ⅱ消費税:インボイス緩和措置の変更と公平性の確保
1.【消費税】法人は要注意!「2割特例」終了後の罠
インボイス制度の激変緩和措置として重宝されていた「2割特例」が2026年9月で終了します。
新設「3割特例」: 納税額を売上税額の30%とする措置が導入されますが、対象は「個人事業者」に限定されます。
法人の運命: 現在2割特例を使っている法人は、自動的に「本則課税」か「簡易課税」のどちらかを選択する必要があるため、早めのシミュレーションが不可欠です。
何も対策をせずに2026年10月を迎えると、消費税の納税額が跳ね上がるリスクがあります。
2.【消費税】インボイス制度の8割控除の見直し
免税事業者からの仕入れに係る「8割控除」の経過措置が延長されます。
50%への引き下げが先送りされることで、外注費負担の急増や取引先との価格交渉といった実務負担を回避できます。
3.【消費税】特定少額資産の譲渡(海外EC課税)
海外ECからの1万円以下の直送品にも国内同様に消費税を課税する区分が新設されます。
納税義務を国外販売者に課すことで、国内事業者との公平な競争環境が整備されます。
4.【消費税】物品販売に係るプラットフォーム課税の導入
Temu,Shein等のプラットフォーム事業者が国外事業者に代わって消費税を納税する仕組みです。
徴収漏れを防ぎ、適正な競争を促すための国際的なルールに基づいた改正です。
Ⅲ結論:新ルールへの「即応」が、2026年度の成長を決める
今回の改正は、物価高への対応と同時に、国が「どの企業を優遇し、どの支援を打ち切るか」を鮮明にした内容です。
2026年度、生き残るだけでなくさらなる成長を目指すには、新ルールへの「即応」が不可欠です。
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