雇用促進税制の見直し/交際費の損金不算入制度の延長(平成28年度税制改正)


平成28年度税制改正では、雇用促進税制の内容が見直され、適用期限が2年間延長されました。ただし、適用を受けるためには、雇用機会が不足している主に地方都市の「同意雇用開発促進地域」のみが対象となります。東京都や大阪府といった大都市圏では、今後適用ができなくなります。また、交際費の損金不算入制度についても、適用期限が2年間延長されました。

■雇用促進税制の見直し~雇用者の地域が限定されます~

(1)適用期限を2年間延長

雇用促進税制の適用期限が、2年間延長され、平成28年4月1日から平成30年3月31日までの期間内に始まる事業年度となります。個人事業主の場合は平成29年1月1日から平成30年12月31日までの各年です。

(2)同意雇用開発促進地域内のみに限定~所得拡大促進税制との併用が可能に~

※同意雇用開発促進地域内…雇用機会が著しく不足し、地域における就職が著しく困難な地域として、都道府県が策定した地域雇用開発計画について厚生労働大臣の同意を得た地域

■交際費の損金不算入制度の延長

経済の活性化を図るため、平成28年度税制改正では、交際費の損金不算入制度について、適用期限が2年間延長され、平成28年4月1日から平成30年3月31日までの期間内に始まる事業年度となります。

(1)大企業

現在、交際費のうち飲食のために支出する費用の額の50%を損金算入できます。社外の人を接待するものが対象で、社内飲食費を除きます。

(2)中小企業

期末資本金が1億円以下の中小企業は、現在、①年800万までの交際費を損金算入する、②交際費のうち飲食のために支出する費用の額の50%を損金算入する、のどちらか有利な方を選ぶことができます。多くの中小企業は、飲食費と慶弔費用等も損金算入ができる、①を選ぶところがほとんどでしょう。

 

日本クレアス税理士法人が発行している広報誌「ANGLE(アングル)」2016年7月号よりご紹介いたしました。

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