コーポレート・アドバイザーズがお届けする「中村 亨の【ビジネスEYE】」です。
労働人口が減る中で経済成長を続けるには、生産性の向上が不可欠です。人事労務の領域にクラウドや人工知能(AI)など新しい技術を融合した付加価値の高いサービスとして、普及し始めている「HR(ヒューマンリソース)テック」。本日のビジネスEYEでは、この「HRテックの活用」について、考えてみます。
HRテックとは?
HRテックは、人事労務の領域にクラウドや人工知能(AI)など新しい技術を融合した付加価値の高いサービスのことをいいます。採用、適材適所、リーダー育成、評価、給与、業務改善など分野は幅広いようです。HRテックが普及しつつある米国では、人事管理ソフトのゼネフィッツなど企業価値が10億ドル(約1000億円)を超えるユニコーン企業が登場しています。
HRテックの活用例
「大丸松坂屋百貨店」やファッションビルの「パルコ」などを傘下に持つJ・フロント・リテイリング。適材適所の人材配置を実現するために、今春の人事からグループ従業員(約1万1000人)のスキル・経歴、適性検査の結果などの情報を一元管理・活用することを始めました。例えば、傘下の大丸松坂屋百貨店で働く20代の女性販売員について、“異なる環境に順応してやり抜く資質”が決め手となり、グループ雑貨店の店長補佐に抜擢しました。HRテック導入前は、各社の担当者が自社の従業員情報を個別に管理し、話し合いで異動を決めていたそうです。
サイダスの「サイダスドットコム」は、全日本空輸やマツダなど約300社が導入しています。(日本経済新聞電子版 2016/6/27)
大手企業だけでなく、中小企業においても『競争力のある企業』にしていくには、「労働生産性の向上」は必要不可欠です。様々な他社事例を参考にしながら、自社にあった「HRテックの活用」をぜひ考えてみて頂ければと思います。
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