2020.01.06

経営メモ「大廃業時代」と「中小企業不要論」(Vol.74)


経営メモ

「大廃業時代」と「中小企業不要論」

 

日本の中小企業は約380万社あるといわれています。
中小企業は、日本の企業のうち企業数では99%、従業員数では約7割、GDPでは25%を占めるといわれています(中小企業白書より)。

しかし、その中小企業の行く末は極めて厳しいものだと言わざるを得ません。

経済産業省の資産によれば、このうち2025年時点で経営者が70歳超の会社が約245万社にのぼり、うち後継者不在の会社が127万社ていど存在するであろう、と言われています。(経営者の年齢分布は1995年が47歳で最も多かったのに対し、2018年には69歳が最多となっており、20年間でなんと22歳も上昇したことになります)

この127万社のうち約30万社が2025年前後までに廃業の確立が高いとされており、いわゆる中小企業の「大廃業時代」がやってくるといわれています。

中小企業はこれだけ廃業に追い込まれると、雇用の受け皿はどうなるのか?生み出していた付加価値(GDP)の受け皿はどうなるのか?

 

当社ではM&Aを普及・推進することで形は変わっても中小企業が何とか生き残れる道を支援したいと考えています。

さて、一方で中小企業は本当に必要なのか?という「中小企業不要論」も一法では存在します。

その根拠は、いわゆる生産性の低さです。ようするに、賃金の低さと賃上げの難しさということになります。

小規模な組織では、この時代のIT活用や、柔軟な働き方に割ける資金的余裕が乏しく、競争力が低いということですね。

例えば、経済協力開発機構(OECD)のデータによれば、従業員数20人未満のいわゆる零細企業に勤める人が働く人の全体に占める比率は、日本の製造業では18.9%(16年)。米国(9.9%、15年)、ドイツ(10.9%、17年)などと比べ高水準にある。そして、先進国では零細企業の比率が高いほど、国全体の生産性は低くなる傾向にあります。

「高水準の公的支援は資源配分をゆがめ、『本来生き残れないはずの企業』を市場に残すことで、改革を遅らせうる」

これは、OECDが2年に1度出す「対日経済審査報告書」の文言であり、17年版にも19年版にも使われた決まり文句だと言います。注目すべきは「日本の中小企業政策」に向けられている点です。

「中小企業」の定義は、中小企業基本法で「製造業は従業員300人以下、小売業では50人以下」などと決められ、定義に見合う小さな会社へ法人税を軽減するなどの手厚い優遇策が加わりました。

これによって、経営者が小さな企業を成長させないまま維持するメカニズムが生まれてしまったとする意見が多くの支持を集めています。

「大廃業時代」の到来に怯えるのか?備えるのか?
「中小企業不要論」を受け入れるのか?戦いを挑むのか―

この時代の「中小企業」の経営者は、難しいかじ取りが求められることに変わりはありませんね。新年からやや刺激的な話題をお届けしてしまいました。激動の時代を皆様とともに戦いぬいていきたい所存です。

本年がさらに実り多き年になるようお祈り申し上げます。

 
 

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