経営メモ 2020年「びっくり10大予想」(Vol.75)


経営メモ

2020年「びっくり10大予想」

 

1月末から、テレビも、インターネットも、新聞も「コロナウイルス(新型肺炎)」問題に関する報道が日々続いています。2月6日時点で政府は、コロナウイルスによる感染症を、法律に基づく「指定感染症」と「検疫感染症」にする政令を施行し、感染が疑われる人でも入院やそれに伴う医療費の公費負担を可能としました。

このような事態になるとはだれが「予想」したでしょうか?!

さて、毎年年初にはその年に起こりそうなサプライズを「予想」として発表する株式市場の関係者がいます。今月号では、その予想をいくつか掲載して、2020年を読み解いてみたいと思います。

市場関係者の2020年「びっくり予想」

まず、日経ヴェリタスが年初1月12日号で掲載した、市場関係者の2020年「びっくり予想」。韓国通貨危機(9)や任天堂の買収(5)、米ドル一強時代の崩壊(3)など驚きの予想を出しています。

  • 1.5G・半導体が先導し、日経平均株価3万円突破
  • 2.日本政府が脱石炭・脱原発にかじを切り、再生エネルギー関連株が急上昇する
  • 3.中国のデジタル通貨発行で新たな基軸通貨になり、米ドル一強時代が崩壊
  • 4.日本のメガバンクが2行体制になり、国内メガバンクと証券大手が合併する
  • 5.GAFAによる任天堂やソニーなど日本の代表的企業の買収
  • 6.トランプ政権と対立したパウエルFRB議長が辞任
  • 7.トランプ大統領がEUへの圧力を強め、米欧貿易戦争状態になる
  • 8.ドル円相場の年間レンジが3円幅にとどまる
  • 9.韓国で通貨危機発生
  • 10.ドイツの景気後退で財政均衡の憲法改正、財政出動へ

パイロン・ウィーン氏の2020年「びっくり予想」

そして次に、ニューヨークの金融街、ウオール街のご意見番といわれるバイロン・ウィーン氏の、同じく2020年「びっくり予想」を掲載します。こちらは、当然のことながらマーケットをグローバルに捉えており、日本に関する言及が全くない点が何とも寂しいです。

  • 1.米景気は予測を下回るが景気後退は回避。FRBは1%まで利下げを実施
  • 2.不平等と気候変動が米大統領選のテーマに。民主党が11月の選挙で上院を獲得
  • 3.米中貿易戦争で中国による知的財産権侵害を抑える包括的な第二段階の合意に達せず
  • 4.実験車両での事故でメーカー各社が自動運転の開発を取りやめると声明を出す
  • 5.ホルムズ海峡の閉鎖により原油価格は1バレル70ドルに上昇
  • 6.S&P500種株価指数は3,500突破。ボラティリティーは増し5%超の調整も
  • 7.大手ハイテク企業への政治的監視と社会的反発が強まり、FAANG株のパフォーマンス低下
  • 8.英国がEUからの実行可能な離脱を実現し対内直接投資が再開、英株式相場やポンドが上昇
  • 9.世界でマイナス金利が続くものの、需給の緩みから米10年債利回りは2.5%に接近
  • 10.ボーイングの小型機「737MAX」の出荷再開。同社株は上昇し相場のけん引役となる

ユーラシア・グループの10大リスク

最後に政治リスク研究グループである米国のユーラシア・グループの考える2020年「10大リスク」です。
こちらもまた日本が「蚊帳の外」となっているのが気がかりです。

  • 1.誰が米国を統治するのか
  • 2.技術分野における米中の分断
  • 3.米中の対立激化
  • 4.多国籍企業の経営陣が困難に直面
  • 5.インド経済の後退と宗派間対立の不安定化
  • 6.欧州が米中に対し積極的に争う
  • 7.気候変動による混乱と政治の不安定化
  • 8.中東の緊張激化
  • 9.中南米の不満増大
  • 10.トルコのエルドアン大統領による挑発

いかがですか?20%から30%の確率で類似の事象が起きている、と事後的には言われています。

 

さて、今年はオリンピックイヤー!
コロナウィルス(新型肺炎)が心配ですが、オリンピック後の日本を「予想」して経営を始める、ということが最大のリスクヘッジかもしれません!(まず無事に予定どおりオリンピックの開催にこぎつけたいですね)

 
 

> 日本クレアス税理士法人 サイトTOPに戻る <