ニトリの似鳥昭雄さんのまとまった記事がありましたので、皆さんにご紹介したいと思います。
目先のことに追われがちな昨今の迷える経営者にとり、その長期的かつシンプルな考え方は、学ぶところが多いと思います。
経営者が持つべきものとは 『ロマン』 と 『ビジョン』
「ロマン=理想」
「日本の家具は、アメリカに比べて50年以上遅れており、3倍も高い」という現状がかつてありました。それを変えようと、ニトリは、「低価格で適正品質の家具を提供し、日本人の暮らしを豊かにしたい」と理想を持ったそうです。
「ビジョン=達成すべき数字」
ニトリは1979年に約20年後のビジョンを掲げました。それは、「2002年に100店舗達成、年商1,000億円」という目標です。実際には2003年にこの数字は達成しました。
ビジョンを掲げた当時、ニトリは7店舗、年商30億円の規模でしたので、いかに大きな目標だったかが分かります。似鳥さんは店舗数と年商、この2つの数字を最も大切にしたそうです。
明確なキーワードは「安さ」
ニトリの一番明確な強みは「安さ」です。2割、3割では意味がなく、5割を目標としています。
従って、安さを実現するために製造小売(SPA)へと転換しました。製造・貿易・物流・小売りのすべてを自社で手がけることで、安く家具を販売するビジネスモデルを実現しました。
結局、海外に向上を作らなかった同業は全て倒産したとのことです。
会社の仕組を変える大切さ「1対3の法則」
会社経営は「3」がカギです。
会社の売上が3倍になった時は、それまでのやり方を変えることが大事です。その際、「改善」レベルでは意味がありません。労力を使う割には成長に貢献しないため、過去の手法を大きく変えてしまう勇気が必要です。(似鳥さんは「乗り物」を変えろ、と表現されています)
「1対3の法則」とは、似鳥さんが失敗と成功を繰り返すなかで気づいた法則です。「1」が「3」になる時に限界が訪れるというもので、色々な経済事象にあてはまるそうです。
大事なのは「売上」「利益」よりも「客数」
「サービスが先で利益が後」とよく聞きます。しかしニトリでは、「客数」を重視しています。つまり「客数が先で利益が後」という方針です。(ちなみに、コンビニも最近はこの客数という指標を最重要視していて、小売業の勝組は完全にプラットフォーム化しているようです)
そして最後に、「挑戦」(≒失敗)が成功の鍵である、との記載もあります。シンプルに正しい努力をすれば会社は成長する、ということでしょうね。