経営メモ SDGsと企業のかかわり・その3(Vol.91)


本テーマも3回目を迎えます。今回は、皆さんの会社の現状がSDGsに適した経営体制をとれているのか?というところをチェックしていくステップに進んでいきます。SDGs実践の前の検証と思ってぜひ考えてみてください。

1.法令順守と環境対策

・自社に適用される法令を把握し順守しているか
・自社から生じる環境負荷を把握し対策しているか

2人材確保の安定性

・「距離」=「コスト」として意識しているか
・働く人の視点で必要かつ正確な情報を開示しているか

3.地域社会との関係

・地域で活動する自治会や学校、NPOなどの活動に参加、協力しているか
・地域社会の要望を汲み取る機会を作り、地域活動に貢献しているか

4.災害リスク

・営業拠点周辺の自然災害リスクを想定しているか
・想定リスクのうち、緊急性が高いリスクに応急措置を施しているか
・自然災害リスクに応じたBCP(=事業継続計画)を策定しているか
・策定したBCPを定期的にシミュレーションしているか

5.現在のビジネスモデルの有効性

・提供している製品やサービスは社会の維持に不可欠あるいはESG問題に有効か
・従来よりも効率的な生産技術、または代替品登場の兆候はあるか
・移動や空間の利用方法が制限されても生産活動を継続できるか

6.自社のSDGs度

・現在のビジネスの中に、SDGs関連の取り組みがあるか
・その取り組みの社会的・経営的必要性は高いか
・その取り組みはESG問題と自社にどのような効果をもたらしたか
・今後のビジネスの中で取り組むべきSDGs関連の取り組みは何か

7.自社の企業理念

・ビジネスによって実現すべき社会的な目標を見出せるか
・目標実現のために望ましい組織のあり方を見出せるか

 

いかがでしたか?
もちろん、「今は全然対応できていない」ということでも中小企業の経営者の皆さんは一向にかまわないと思います。
SDGsはじっくり取り組むものであり、中長期的に成果をだし、メリットを享受できるもの、であるからです。
「今は全然ダメ」という会社こそが、享受できるメリットが大きい、ということも言えると思います。
そのためには、ワークシートを作り、タイムスケジュールを入れて進捗管理を行う、という基本的なプロジェクトチームを作り、社内にSDGsを浸透させる、ということが必要になりますね。

> 日本クレアス税理士法人 サイトTOPに戻る <