2019.03.12

ビジネスEYE Vol.414


今月15日は確定申告の申告期限ですが、皆さまもう申告はお済みでしょうか?
この時期になりますと、昨年の納税額と比較して、以下のようなことをお考えになる方もいらっしゃると思います。

・収入が増えて納税額が上がっているため、よい節税方法を検討したい。
・収入は昨年と変わらないのに、なぜか税金だけが増えている。
・個人経営と会社経営どちらが有利か検討したい。

このような状況にお困りの方で、特に何か事業をされている方、不動産オーナーの方は、法人成りをご検討されては如何でしょうか。

今回の【ビジネスEYE】のテーマは、法人成りのメリットについてお話しします。

 

(1)法人成りのタイミング

法人成りを検討するタイミングは一定以上の所得が発生しているかどうかです。なぜなら、個人と法人で利益に対する税率に違いがあるからです。

【個人の場合】
個人では所得が増えるにつれて税金が高くなり、「累進課税制度」により課税され、所得に対して最大で50%超の税金を納めることになります。
所得税…5%~45%
住民税…10%

【法人の場合(資本金1億円以下の中小法人)】
利益金額800万円まで15%、利益金額800万円超は23%程度の税率で課税され、住民税、事業税率を加えたとしても実効税率ベースで約34%となります。

法人は個人の累進課税制度と違い、利益が高くなっても税率がほぼ一律のため、同じ利益金額でも個人と法人で支払う税額に大きな差が生じます。税率を考慮して、法人成りを検討する目安は「所得金額が800万円超」の方です。今回の確定申告の内容を確認してみては如何でしょうか?

 

(2)法人成りのメリットについて

◆利益を分配することで税率を下げる事ができる。
→例えば1,000万円の利益が出た場合、
・個人の場合、当然1,000万円に対する高い税率で課税されます。
・法人の場合、仮に家族4人経営の場合には、1人当たり250万円づつ所得分散ができて、個人ごとの税率が下がることにより、家族全体で所得を留保できます。
 
◆相続税の対策につながる。
→相続が起きた場合、
・個人の場合、今までずっと個人に所得が蓄えられていたため、多額の相続税が課税されます。
・法人成りをしていると、ご家族を従業員として雇い、給与分散をすることで節税をしながら相続財産の蓄積を防ぐことが出来ます。

◆生命保険が経費になる。
・個人の場合、生命保険料控除分(最高12万円まで)しか所得控除対象にならない。
・法人の場合、保険の内容によって支払保険料の全額~半額を経費(損金)処理ができます。
生命保険に加入し内部留保を行い、役員の保障・退職金準備など個人の相続財産外の資金を会社に残すことも可能です。
※現在販売停止中の法人向け保険の取扱いについて、見直しが検討されています。

法人成りをご検討するタイミングは、設立時期や事業内容に応じてそれぞれ異なります。所得税の節税目的だけでなく、資産継承・相続対策等を含め、法人成りが有利になることもあります。また、法人成りをしたもののメリットを感じないと思われる方は、この機会に内容の見直しをご検討されては如何でしょうか。
日本クレアスグループでは、初回無料にてご相談を承るとともに、法人成りの検討シミュレーションを無料で作成してご提案いたします。

  

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