新しい仕事を生みだす方法「置き換える力」と「実現する力」(Vol.302)


中村 亨の【ビジネスEYE】です。

『第2のユニクロ』と称される株式会社ストライプインターナショナル。その創業者である石川康晴社長のコラムが同誌に連載されています。自らを「裸の王様だった」と称する同氏が語る『新しい仕事を生み出す方法』とは?

本日のメルマガでは、「置き換える力」と「実現する力」について考えます。『 新しい仕事を生み出す方法 』 [日経ビジネスアソシエイツ 2016/12]

「置き換える力」と「実現する力」

「模倣は創造の母である」ともいわれるように、ビジネスの世界では成功事例をいかに模倣できるかがポイントになることがあります。
石川氏いわく、これからのビジネスパーソンに求められていくのは、『置き換える力』と『実現する力』。

「多くのビジネススキルを習得することは有効である」としながらも、「仕事に活かすことができなければ意味がない」と断言。

なかなか厳しい言葉ですね。確かに、机上の空論だけでは収益を生み出しませんし、最悪の場合、ビジネススキルが重石となり、思考の渦に囚われる可能性もあります。「新しい仕事を生み出す」という近々の課題に対しては、上記の2つの力に自身のスキルを寄せていくことも肝要なのかも知れません。

正規ルートを外れることも「実現する力」

新しい事業を次々と立ち上げる人に共通するのが「信念」や「情熱」が強いということ。会社組織というものは、政治的な要素を含むものです。
それゆえ、どんなに良いアイデアであっても、それを形にするためには、様々な障壁を乗り越える必要があります。

一般的には、極力波風を立てないよう、日本固有の発想である「根回し」を行うことで、「正規ルート」に則り、相応の時間かけて進めていきます。しかし、新規事業は何よりもスピードが重要です。

本当に自信があるのであれば、敢えて「正規ルート」を外れ、社長・役員クラスへ直談判することも一手となります。この選択も、『実現する力』の一部と言えるでしょう。

30秒プレゼン力

直談判する際に必要なのが『プレゼン力』です。社長・役員クラスの時間を長々と取ることは不可能です。如何に短時間で興味付けできるかが勝負です。

・コンセプトと狙い
・ライバル
・マーケティング

上記をそれぞれ10秒ほどで的確にまとめ、会社のビジョンとも相関することを相手に伝えます。逆にいえば、30秒で興味付けできないということは、そのアイデア自体がダメか、もしくは再考が必要だということです。

今回は新規事業の立ち上げの話でしたが、対顧客にも通ずるところがあります。顧客に寄り添うサービス、その根幹は『如何に顧客目線で動けるか』です。『置き換える力』、『実現する力』、そして『30秒プレゼン力』を駆使し、新しい価値を創造していくことこそが企業の命題であり、今後の成長のカギとなるでしょう。

 

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