経営課題のひとつに挙げられる「オフィス環境」(Vol.284)


「立って仕事、座っているより生産性も向上」

ここ数年、スタンディングデスク(立ち机)の人気が高まっているようです。米大学の研究結果によると、座って仕事をするよりも立って仕事をした方が、生産性が向上するそうです。本日のビジネスEYEでは、経営課題のひとつに挙げられる「オフィス環境」について考えてみます。

進化するオフィス環境

ビジネスの成功を左右するのは『人財』であることは周知と思います。従業員に対し、より良いオフィス環境を提供することは、経営戦略の一つと捉えるべきでしょう。冒頭で挙げた『スタンディングデスク』。研究チームによれば、コールセンターでスタンディングデスク(立った高さに調節できる机)を与えられた従業員は、従来型の座って使う机を与えられている従業員に比べ、生産性が46%も高かったそうです。

業種・業態、年齢等の制約があることから賛否両論があるようですが、従業員の健康面や凝り固まった固定概念を刺激する材料として考えてみると、これもまた正解の一つなのだと納得する部分があります。一昔前に国内でも流行した『フリーアドレス※1』も同様の効果を狙ったものと言えます。※1 固定席を割り当てず、在社している社員がその仕事の状況に応じて空いている席やオープンスペースを自由に使用するオフィススタイル。

試行錯誤の繰り返し

従業員全員が満足できるオフィス環境は実現可能なのでしょうか?オフィス環境づくりに注力している企業でも、ある一定の水準に達すれば、自ずと手詰まり感を感じるでしょう。これは、完璧なオフィス環境がないことを暗に示しているのだと思います。経営そのものにも置き換えられますが、『最初から完璧を目指さず、細目に修正・改善を繰り返すこと』が何よりも重要なのでしょう。

Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグ氏が大切にしている言葉があります。「完璧よりとにかく実行を」。完璧を目指して思考の迷宮に捕らわれるよりも、手探りでも前に進むことを選択したいものです。

 

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