2016.03.08

ビジネスEYE Vol.268


コーポレート・アドバイザーズがお届けする「中村 亨の【ビジネスEYE】」です。

トヨタ自動車の最高級ブランド「レクサス(LEXUS)」。
ブランド戦略の一環として展開する『LEXUS collection』にて、その名を冠した“高級ランドセル”を販売するようです。
(レクサス・ウェブサイトより)

本日は、グローバルで販売台数を伸ばし、国内高級車市場でも徐々にその地位を確立している「レクサス」の経営戦略について考えます。

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◆ ブランド戦略
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トヨタ自動車が北米市場で展開する高級車ブランドとして誕生した「レクサス」。
当初は国内でのブランド展開の予定はなく、同一車種であっても日本向けに仕様変更され、別名称で販売されていました。
「日本名ウィンダム」というテレビCMのフレーズを覚えている方もいるのではないでしょうか。

【車種名の一例】
LS→セルシオ
GS→アリスト
ES→ウィンダム
LX→ランドクルーザーシグナス
RX→ハリアー etc…

その後、2005年に日本でのブランド展開が開始されましたが、ダブルネームの影響で認知度は低く、実質的に“新参者”に近い状態でした。

そこでレクサスは、「ブランドの周知・認知」に重きを置き行動しました。
モータースポーツ、デザイン、映画、外食など様々な分野と積極的につながり、その名を広めることに成功します。

冒頭に挙げた『LEXUS collection』もその一つです。

自動車と関係性の薄いランドセルにレクサスブランドを敢えて付与する、一見すると単に話題性を求めただけでは?と思われてしまうかもしれません。
しかし、レクサスの本当の狙いは、その先にいる“潜在顧客とのつながりを生み出すこと”ではないでしょうか。

多方面からのアプローチは、ブランド志向が強い国内市場では、「顧客の囲い込み」といった効果もあるでしょう。

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◆ ブランド哲学を具現化
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レクサスのブランド哲学は、「高級の本質を追求する」です。
これを「商品・販売・アフターサービス」の面で具現化しています。

<商品>
先月発表された『2016年米国自動車耐久品質調査(VDS)/J.D. パワー』において、
レクサスはブランド別で5年連続1位を獲得しています。
1位:レクサス (前年1位)
2位:ポルシェ (前年6位)
3位:ビュイック (前年2位)
4位:トヨタ (前年3位)
5位:GMC (前年11位)

<販売>
随所に『おもてなし』の心遣いがみえます。
商談場所ひとつをとっても、一般的には窓際の簡素なテーブル席に通されるところ、レクサスでは豪華なラウンジエリアで行われますし、洗車サービスやwi-fiなどが無料で提供されます。

<アフターサービス>
ラグジュアリーカーとして最高級グレードのサービス(以下参照)を提供しています。
過剰とも思えるほどのサービスが、レクサス車所有のステータスをより一層高めています。

□G-Link
:通信サービスを搭載しており、ナビに格納された地図情報は、常に自動で最新状態になる。
□オーナーズデスク
:レクサス専属の電話オペレーターと話せる。
□G-Securiy
:鍵や窓の締め忘れ、盗難などの非常事態が起きた際に、メールや電話でオーナーの携帯に連絡。
なお、盗難の場合にはGPSで警備員を現場まで向かわせてくれます。
□ヘルプネット
:急病、事故の際に、ボタンひとつで救急車を呼べる。
□オーナーズラウンジ
:ディーラー内にレクサス車のオーナー専用ラウンジを完備。

ここまで、レクサスのブランド戦略についてみてきましたが、実際にブランド哲学の具現化するためには、何をすべきでしょうか。

まずは、全社員がその道のプロフェッショナルであるという自覚と自負を持ち、「顧客からのニーズを常に上回るサービスを提供する」といったことを意識し続けることが、はじめの一歩になると思います。

以上、中村 亨の【ビジネスEYE】でした。

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