2022.07.28

経理担当者が今取り組むべきポイントがわかる!改正電子帳簿保存法のポイント(Vol.576)


こんにちは、中村亨です。

2023年10月に導入される消費税インボイス制度、
および2024年1月に電子保存義務化となる電子帳簿保存法について導入が近づいてきましたが、
まだまだこんな声が多く聞かれます。

「そもそも内容が難しい・・・」
「国税庁のWEBサイトをみてもイマイチ解読できない・・・」
「何から手を付けたらいいのかわからない・・・」

国税庁も2022年6月30日にこれまでの「電子帳簿保存法に係る一問一答」を大幅に更新しました。
すでに公表していた内容プラス、2022年度税制改正にかかる論点も加えて、
具体例も挙げていますが、私の周りでももっとわかりやすく知りたい!という反応が大きいように思います。

今回のビジネスEYEでは、大幅に更新された一問一答について、
さらに具体的に、わかりやすく、日々の会計・経理処理にお役立ていただけるよう、
以下7つの視点で解説します。

  • 画像やPDF形式で保存された会計帳簿
  • 代表者印等が表示されていない状態の領収証等
  • 収入印紙が貼付された契約書等
  • クレジットカードの利用明細データ
  • インターネットバンキングを利用した振込データ
  • インターネットサイトからダウンロードできる領収書
  • 自社が発行した請求書データ

 
また、600社以上の企業様の税務相談について支援してきた豊富な実績から、
今回解説している改正電子帳簿保存法やインボイス制度の無料セミナーを開催。
昨年からの累計で約650名の方々にご参加いただき、大変ご好評いただいています。
法改正について安心して相談できる税理士がいない、
法改正をリアルタイムでキャッチアップできる経理担当者が不在などのお悩みがありましたら、
ぜひセミナーにお申込みいただき、きめ細かな支援を体験してください。

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【帳簿書類関係の改正一問一答】

■画像ファイルやPDF形式に変換して保存されている電子データ

国税関係帳簿(いわゆる会計帳簿)に係る電子データ保存については、「ダウンロードの求め(電磁的記録の提示・提出の要求)」に応じることができるようにしておく必要がありますが、画像ファイルやPDF形式に変換して保存されている電子データについては、一般的には、検索性等の劣るものであると考えられます。したがって、検索性等を備えたデータ(CSV形式等)も併せて保存しているなど、検索性を担保した保存方法が必要となります。(帳簿書類関係改正一問一答、問22)

■代表者印等が表示されていない状態の電子データ保存

またPC等で作成した請求書等を紙出力したものに代表者印や社判等を押印して相手方に送付した場合について、代表者印等が表示されていない状態の電子データ保存をもってその請求書等の控えの保存に代えることができることとした取扱いが示されました。これは原則としてはPCで作成した請求書等に加筆修正を加えると適正な電子データ保存の方式にならないとしていますが、例えば単なる代表者印等のみの加筆である場合はその控えとしての適正な保存であるとしています。(帳簿書類関係改正一問一答、問25)

【スキャナ保存関係の改正一問一答】

■収入印紙が貼付された契約書等の書類

スキャナ保存に係る電子データ保存については、スキャナで読み取り、折れ曲がり等がないか等の同等確認を行った後であれば、紙による領収証等の書類は即時に廃棄することとしています。今回の改定では収入印紙が貼付された契約書等の書類についても収入印紙を貼付した後にスキャナで読み取って最低限の同等確認を行った後であれば、収入印紙が貼付されたその契約書等を即時に廃棄しても問題ないことと明文化しています。

ただし、印紙税の誤って過納などがあった場合の還付の申請については、その誤って過納となった事実を証するために紙原本の提示が必要となるため、スキャナデータとして保存した後の電子データに基づいて印紙税の誤った過納に係る還付を受けることはできないため注意が必要となります。(スキャナ保存関係改正一問一答、問3)

【電子取引関係の改正一問一答】

電子取引に係る電子データ保存については、電子データ保存義務化の観点から、保存義務者の関心が最も高く、また実務上も多くの論点が存在するため、今回の改定も最も多くの項目が追加されています。

■クレジットカードの利用明細データ等

クレジットカードの複数の購入取引内容が記載された利用明細データを受領した場合に、その利用明細データ自体も電子取引に該当することから、その電子データ保存が必要です。また、その明細データに含まれている個々の取引についても、請求書・領収書等の取引情報を電子データとして保存している場合には、クレジットカードの利用明細データ等とは別途、その保存が必要となる取扱いが追加されました。(電子取引関係改正一問一答、問4回答へ)

さらに消費税の仕入税額控除要件の観点からもクレジットカードの利用明細データと個々の取引明細(電子領収証等)の両方をもって適格請求書の記載要件を満たす場合には、その両方の電子データを保存する必要があることを申し添えておきます。

■インターネットバンキングを利用した振込等

インターネットバンキングを利用した振込等については、その取引情報の紙正本が別途郵送されるなどといった事情がない限り、EDI取引として電子取引に該当します。この場合の電子帳簿保存法上、保存しなければならない記載内容は、振込等を実施した取引年月日・金額・振込先名等が記載された電子データとなり、そのデータ(又は画面)をダウンロードする又は印刷機能等によってPDFファイルを作成するなどの方法によって保存を行うことになります。(電子取引関係改正一問一答、問9)

■サイトからダウンロードできる領収書等

インターネットサイトからダウンロードできる領収書等のデータの電子データ保存については、そのデータを確認できることとなった時点が原則的な電子データ保存を行うタイミングだと考えられます。ただし領収書等データについては、その取引の日が属する年分の保存データであることから、適宜のタイミングでまとめてダウンロードを行う場合であっても、その年分中にダウンロードを行い、要件に従って保存を行う必要があることに注意が必要となります。(電子取引関係改正一問一答、問39)

■自社が発行した請求書データの保存

また売り手である自社が発行した請求書データの保存について、発行した請求書データの内容について変更されるおそれがなく、合理的な方法により編集された状態で保存されたものであると認められるデータベースであれば問題ないこととしています。電子データ保存する場合には、必ずしも買い手である相手方とやり取りしたデータそのものを保存しなければならないとは解されないこととしています。(電子取引関係改正一問一答、問40)

(参考)国税庁HP「電子帳簿保存法関係 6.一問一答」
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/index.htm
日本クレアス税理士法人
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