施行までわずか! 改正育児・介護休業法では就業規則等の見直しが必要!(vol.580)


こんにちは、中村亨です。

令和3年育児介護休業改正法について、本年4月の第1弾施行に続き、10月に行われる第2弾施行が間近に迫ってきました。
厚生労働省は、昨年11月に続いて「令和3年改正育児・介護業法に関するQ&A(令和4年7月25日時点)」を追加更新しました。

育児・介護休業法については、世相を反映して改正が頻繁に行われており、そのたびに規程の改訂が求められます。
またQ&Aが更新されたとはいえ、現在どのような制度が有効であるかの把握が難しく、従業員からの申出にどのように対応すればよいか迷ってしまうなど、お困りの点も多いのではないでしょうか。

日本クレアス社労士法人では、規程の改訂作業をはじめ、従業員への制度の周知方法に関する助言や従業員からの問い合わせに対する人事労務ご担当者様のサポート、各種保険手続きなど、育児介護休業法に関する支援を広く行っております。

特に、就業規則の作成・改訂については、法改正だけではなく、企業ビジョン、組織風土、企業ごとの課題に対応した完全オーダーメイド型、かつ労務トラブルから会社を守るリスクヘッジ型の就業規則を作成します。是非、お気軽にご相談ください(無料)

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●2022年10月施行内容

10月に施行される育児介護休業法の改正内容は次のとおりです。

1・出生時育児休業(産後パパ育休)

子の出生後8週以内に4週間まで柔軟に取得することができる制度です。現行の育児休業に比べて次の特徴があります。

  • 申出期限が原則休業の2週間前まで
  • 出生時育児休業期間を分割して2回取得することが可能
  • 労使協定を締結している場合に限り、労働者が合意した範囲で出生時育児休業期間中に就労可能

2・育児休業の分割取得

出生時育児休業とは別に、1歳までの育児休業を2回に分割して取得可能となります。

●Q&Aで明らかになった運用面

Q&Aで新たに示された内容のうち出生時育児休業に関する内容を2点ほど、解説も加えご紹介いたします。

  • 出生時育児休業中の就労日に休んだ場合における年次有給休暇付与に係る出勤率算定出生時育児休業中の就労について一度同意した就業日の撤回は、出生時育児休業開始日以降は原則としてできません。そのため、就労する予定であった日にお休みする場合には、無給の欠勤としたり、年次有給休暇や子の看護休暇等を使用したりすることが考えられますが、当該お休みした日については出生時育児休業期間中であるため年次有給休暇付与の出勤率要件(8割出勤)にあたっては出勤したものとみなします。
  • 出生時育児休業期間中の就労条件について出生時育児休業中に就業させることができるためには、就業させることができる労働者の範囲について労使協定を締結する必要がありますが、「休業開始日の〇週間前までに就労可能日を申出た者に限る」「1日勤務できる者」「特定の職種(例:営業職のみ)」「特定の業務(例:会議出席のみ)」「特定の場所(例:A支店のみ、テレワーク不可)」などと、当該対象労働者の範囲を労使協定に定めることも可能です。

●10月施行に際し、会社が行わなければならないこと

10月の育児介護休業法施行に際し、会社が事前に行わなければならないことは次のとおりです。

  • 就業規則の見直し出生時育児休業、育児休業の分割とも、就業規則(育児介護休業規程等の別規程を定めている場合は同規程)に定める必要があります。
  • 労使協定の締結出生時育児休業について、法が認める範囲内で一部の従業員を対象外とする場合、職場環境の整備等の措置を行うことにより出生時育児休業の申出期限を1か月前(原則は2週間前)までとする場合、出生時育児休業中の就労を可能とする場合には、労使協定を締結する必要があります。

 
「令和3年改正育児・介護業業法に関するQ&A(令和4年7月25日時点)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000860549.pdf
 

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