2015.07.01

所得拡大促進税制-制度の拡充・延長が行われました


所得拡大推進税制の主な改正内容と要件、「継続雇用者給与等支給額等」の算出方法について

平成29年4月の消費税率の再引上げに向けて個人の所得水準の底上げを促進するため、所得拡大促進税制は要件が緩和され、さらに制度も2年間延長となりました。

所得拡大税制を一言でいうと「賃上げした企業に対して、減税を行います」というものです。制度が拡充・延長となりましたので、今後この制度を検討する企業も増えると見られます。

所得拡大促進税とは?

国内雇用者に対して給与等を支給し、3つの要件を満たした場合、雇用者給与等支給増加額(※)の10%の税額控除ができる制度です。ただし控除できる税額は、その適用事業年度における、法人税の額の10%が限度となります。(中小企業は20%が限度)。あた、個人事業主は所得税の10%が限度となります。

要件その1
平成27年度(適用年度)の給与支給額は、平成24年度(基準年度)より、3%増加していること。
※平成28年度に適用する場合は5%の増加が必要となります。

要件その2
平成27年度の給与支給額は、平成26年度(前事業年度)の給与支給額以上の額であること。

要件その3
平成27年度の平均給与が、平成26年度の平均給与を上回っていること。

基準年度とは、平成25年4月1日以後に開始する各事業年度のうち、最も古い事業年度の直前の事業年度のことです。例えば3月決算法人ならば、平成24年4月1日から平成25年3月31日が基準年度となります。

所得拡大推進税制の主な改正内容について

平成26年4月1日以後に終了する適用年度について、改正後の制度が適用されます。

ポイント1:適用年度が平成28年3月31日から、平成30年3月31日まで2年延長されました。
ポイント2:給与等支給増加率「5%」という要件が緩和されました。

(現行)
雇用者給与等支給増加額の基準雇用者給与等支給額に対する割合が5%以上であること

(改正)
・平成27年4月1日より前に開始する事業年度については2%以上
・平成27年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度については3%以上
・平成28年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する事業年度については5%以上

所得拡大推進税制の主な改正内容

要件その3「平均給与等支給額が前年度を上回っていること」とは?

適用年度の継続雇用者(※1)に対する給与等の支給額(これを「継続雇用者給与等支給額等」といいます)を、当該継続雇用者の月ごとの延べ人数の合計で割った金額(これを「平均給与等支給額」といいます)が、前事業年度の額を上回っていることが適用要件となります。

なお、賃金や残業手当など給与所得とされるものの給与等に含みます。退職手当は給与等に含まれません。

 

(※1)継続雇用者:適用年度及びその前事業年度において給与等の支給を受けた国内雇用者のことを指します。適用年度に新しく入社した者や、前事業年度中に退職した者は原則として継続雇用者には含まれません。

「継続雇用者給与等支給額等」の算出方法は?

適用年度の雇用者給与等支給額のうち、雇用保険法の一般被保険者(※2)である継続雇用者に係る金額の合計額を計算します。その額から、さらに、高年齢者雇用安定法に基づく「継続雇用制度」の対象者(※3)に支給された給与等を差し引いて算出します。また、前事業年度においても同様の計算をします

 

(※2)一般被保険者:雇用保険の加入対象となる者(労働者のうち、1週間の所定労働時間が20時間未満の者や、65歳以上で雇用されている者)等を除いた者で、かつ高年齢継続被保険者、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者以外の者を指します。

(※3)「継続雇用制度」の対象者:継続雇用制度の対象者は、高年齢雇用安定法に基づく者に限られます。そのため、就業規則に「継続雇用制度」を導入している旨の記載があり、かつ雇用契約書や賃金台帳のいずれかに、継続雇用制度に基づき雇用されているものである旨の記載があることが条件となります。

 

日本クレアス税理士法人が発行している広報誌「ANGLE(アングル)」2015年6月号・7月号よりご紹介いたしました。

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