2026.05.28

相続

提出期限が近づいています!~財産債務調書の提出について~

財産債務調書

SHARE

Xでシェア Facebookでシェア

 

 

財産債務調書の制度は、平成27年度税制改正により創設されて、もともと確定申告の添付書類として作成されていたものですが、

現在は独立した提出書類として位置づけられています。 

多数の財産を持っている方は、必要に応じて相続対策の準備が必要ですが、財産債務調書を作成することで財産の整理が出来る点と、

作成しなければ将来の税務調査でペナルティを受ける点と、メリットとデメリット考慮した上でも、

この書類の作成について重要性は高いものです。 

 

そこで今回は、財産債務調書の概要とその留意点について幅広く解説いたします。 

1財産債務調書とは?

その年の12月31日時点で保有している財産の種類・数量・価額、債務の金額などを記載した書類です。 

税額を計算して納付するための申告書ではなく、所得税や相続税の適正な課税を確保するための情報収集を目的とした書類です。 

 

財産債務調書の提出義務者は、以下の2種類の方が該当します。 

1.その年分の所得金額の合計額が2,000万円を超え、かつ、その年の12月31日時点で、財産の合計額が3億円以上、

または国外転出特例対象財産(※)の合計額が1億円以上である方 

(※)国外転出特例対象財産とは、日本の居住者が国外へ転出する際に、含み益課税の対象となり得る一定の金融資産等で、

有価証券や投資信託などが該当します。 

 

2.その年の12月31日時点で財産の価額の合計額が10億円以上である方。 

つまり財産債務調書は、高所得者だけでなく、大口の財産を保有する方も提出対象となる点に注意が必要です。 

また、国外財産が5,000万円を超える場合には、別途「国外財産調書」の提出義務が生じます。 

2何を記載すればいいのでしょうか?

記載対象となる内容については、下記の財産と債務の種類を記載します。 

財産については種類、数量、価額、所在などを、債務については金額その他必要事項を整理する必要があります。 

1.財産の種類 

現金、預貯金、有価証券、投資信託、土地、建物、貸付金、未収入金、生命保険契約に関する権利、

貴金属、美術品、事業用資産、暗号資産、国外財産など。 

2.債務 

借入金、未払金、預り保証金、その他の債務など。 

3記載する上での注意点は?

財産債務調書を記載する場合の注意点は、下記3点です。 

1.判定方法 

2.評価額 

3.提出期限 

1.判定方法 

実務上、特に誤りやすいのが提出義務の判定方法です。 

財産債務調書の提出義務を判定する際は、財産から借入金などの債務を差し引いた純資産額ではなく、財産そのものの価額の合計額で判断します。 

例えば、不動産や有価証券などの財産が2億円あり、借入金が1億円ある場合、純資産は1億円ですが、財産価額は2億円です。

所得要件など他の条件を満たす場合には、提出義務の対象となります。

2.評価額 

財産の評価額は、その年の12月31日時点の時価で記載します。 

ただし、時価の算定が難しい財産については、合理的な見積価額によることも認められています。 

預貯金であれば12月31日の残高、上場株式であれば同日の終値等、不動産であれば固定資産税評価額や売買実例、不動産鑑定評価額などを参考にします。 

非上場株式や海外資産、暗号資産などは評価が複雑になりやすいため、算定根拠を後日説明できるよう資料を残しておくことが重要です。 

3.提出期限 

財産債務調書の提出期限は、その年の翌年6月30日です。 

例えば、2025年12月31日時点の財産債務調書は、2026年6月30日(火)が提出期限です。 

所得税の納税地を所轄する税務署に提出をします。 

4提出しなかった場合のペナルティは?

財産債務調書には、提出した場合のメリットと、提出しなかった場合のペナルティがあります。 

期限内に提出された財産債務調書に記載された財産・債務について、後日、所得税や相続税の申告漏れがあった場合には、

過少申告加算税等が5%軽減されます。 

一方で、期限内に提出していない場合や、重要な財産・債務の記載が不十分な場合には、

所得税の申告漏れに係る過少申告加算税等が5%加重されることになります。 

5まとめ

財産債務調書は、税務署が個人の財産状況を把握するための重要な資料で、将来の所得税や相続税調査にも影響し得るものです。 

特に、不動産、非上場株式、国外財産、暗号資産、多額の有価証券を保有している方は、提出義務の有無を早めに確認し、

12月31日時点の残高資料や評価資料を保存しておくことが大切です。 

 

年明け後に慌てて資料を集めると、評価額の確認や国外資産の円換算に時間を要することがあります。

対象となる可能性がある方は、毎年12月末時点で財産を棚卸しする習慣を持つとよいでしょう。 

ご自身で作成や提出が出来ないと思われる方は、税理士など税金のプロにお任せすることも検討しましょう。 

Contact us

お問い合わせ下さい

日本クレアス税理士法人では、質の高いサービスをご提供する事で、相続問題にお悩みの方をワンストップでサポートいたします。

是非お気軽にお問合せください。 

お問い合わせフォーム

Webマガジン一覧へ

業界知識やセミナー最新情報 無料で配信中 メルマガ登録はこちら
採用情報 お問い合わせ

Contact

お問い合わせ

ご相談等ございましたら、
お気軽にお問い合わせください。

Mail
Magazine

メールマガジンご登録

日本クレアス税理士法人メールマガジン
「ビジネスEYE」の
ご登録はこちらから